本年4月から順次施行される働き方改革関連法の施行に向けて、企業でも対応への取組みを始めているところは多いでしょう。一方で、法律の内容や施行時期を知らないという企業もまだ多いようです。
日本・東京商工会議所が公表した「働き方改革関連法への準備状況等に関する調査」(調査対象:全国の中小企業2,881社、調査期間:2018年10月22日~12月3日)によれば、法律の内容について「知らない」と回答した企業は、「時間外労働の上限規制」が39.3%、「年次有給休暇の取得義務化」が24.3%、「同一労働同一賃金」が47.8%、「中小企業への月60時間超の割増賃金率の猶予措置廃止」が51.7%、「労働時間等に係る管理簿の作成義務」が53.0%を占めたそうです。
50人以外の企業で「同一労働同一賃金」の内容を知らない企業は約6割
その中でも、働き方改革関連法の目玉の1つである「同一労働同一賃金」については、「時間外労働の上限規制」、「年次有給休暇の取得義務化」に比べて認知度は低く、50人以下の企業では、法律の内容や施行時期について「知らない」と回答した企業は約6割を占めたそうです。
対応済み企業は半数に満たない
「時間外労働の上限規制」、「年次有給休暇の取得義務化」、「同一労働同一賃金」について、「対応済・対応の目途が付いている」と回答した企業の割合は、いずれも半数に満たないという結果も出ています。
「法律の名称・内容を知っている」と回答した企業に限っても、「対応済・対応の目途が付いている」と回答した企業の割合は6割に満たず、特に「同一労働同一賃金」については36%という結果になっています。
企業は早めの対応を
「働き方改革」については、ニュースでも盛んに取り上げられているところですが、関連法について対応できていない企業や、そもそも内容を知らないという企業はまだ多いことがわかります。
施行日は近づいていきます。
取組みを始めてすぐ対応できるわけではありませんので、早めの対応が求められるところです。