昨今、マスコミでも大きなニュースとして取り上げられることが多い職場の「パワハラ」問題。
パワハラ防止は、働き方改革の施策においても喫緊の課題として示され、今国会でも、パワハラに関する法整備を含めた改正案が議題に上がっています。
ミドルの8割以上がパワハラを受けたことがある
エン・ジャパン株式会社が、転職サイト『ミドルの転職』上で35歳以上のユーザーを対象に実施した「パワーハラスメント」に関するアンケートによると(回答:2,911名、調査期間:2018年12月28日~2019年1月31日)、「パワハラを受けたことがある」との回答が8割にも上っているそうです。実際にパワハラに当たるか否かの判断は難しいところですし、程度も様々であると考えられますが、「パワハラを受けた」と認識している人が8割もいるというのは見逃せない数字でしょう。
「精神的な攻撃」、「被害を受けた相手は同性・年上の社員」が最多
同調査では、パワハラ被害の内容としては、「精神的な攻撃(公の場での叱責、侮辱、脅迫)」(66%)が最多となっており、次いで「過大な要求(不要・不可能な業務の強制、仕事の妨害)」、「人間関係からの切り離し(隔離、無視、仲間はずれ)」が続いています。
また、被害を受けた相手として最も多かったのは「同性・年上の社員」(75%)で、
男女別では、女性は男性に比べ、「異性・年上の社員」(40%)が多く挙がっています。
より一層求められる企業対策
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントが、企業・団体の担当者にハラスメントに対する取組みについて実施した調査によると、パワハラにおける対策を「実施している」との回答は全体の8割弱となっています。
しかし、企業規模別の差は大きく、50人未満の企業についていえば、7割近くが「実施していない」と答えています。
パワハラ被害を受けた場合、解決策として「退職」を選ぶ人が多いそうです。
人手不足の状況が続く中、離職者が増えることは企業にとって大きなリスクとなります。
今後は、企業にも一層の対策が求められてくることでしょう。
【参考】エン・ジャパン株式会社HP>ミドルに聞く「パワハラ」実態調査
https://corp.en-japan.com/newsrelease/2019/16367.html
【参考】株式会社アドバンテッジリスクマネジメントHP>パワーハラスメントに関する調査 法制化により共通指針の明確化、当事者意識の浸透を期待