政府が進める行政手続のデジタル化のため、電子申請のシステムも機能アップや導入のハードルを下げるための取組みがされています。
その一環として、導入のハードルを下げるために経済産業省が今年2月にリリースしたのが、企業が電子申請で行政手続を行うためのシステムである「GビズID」です。
GビズIDの概要
これまで、電子申請には電子証明書やICカードの証明書を読み込むためのカードリーダー等、導入に費用がかかりました。さらには電子証明書の更新料、代表者変更による再度の取得といった手間が発生していましたが、こうした煩雑さが解消されています。
3種類のGビズIDのうち、企業が利用する「GビズIDプライム」は従業員をメンバーとして登録できるので、法人として取得すれば複数取得する必要もありません。
ログインするための認証もID/パスワードに加えてスマートフォンによる指紋認証など多段階認証により行うので、セキュリティ上も厳しく管理されます。
【画像:GビズIDより転載】
GビズID取得の流れ
取得の際は、申請書に法人番号や所在地、代表者名等の基本情報、利用者の氏名やメールアドレス等を記載して、印鑑証明書等の添付書類と一緒にGビズID運用センターに郵送で提出します。
書類に不備がなければ、2週間程度で審査完了通知がメールで届きます。
取得のメリット
電子申請導入により、役所へ出向く時間を他の業務に充てることができ、提出のための各種書類のプリントアウト等、紙による業務を行わなくても済むほか、データ保存用にCD-ROM等を購入するといったコストの削減もできます。
さらに、一部の手続きで実装されている届書の自動チェック機能により、記入漏れや記入誤り等のミス、また書類返戻による手続きの遅れといった不備をなくすこともできます。
委任登録によりこれまでどおり社会保険労務士等に業務委託も可能
GビズIDを取得したら自社で手続きを行わなければならないということはなく、委任登録を行えば、これまでどおり社会保険労務士や税理士等の専門家のチェックを経て申請を行うことができます。
管理部門の業務効率化として、検討してみてはいかがでしょうか。
【参考】厚生労働省>電子申請
https://www.mhlw.go.jp/shinsei_boshu/denshishinesei/index.html
【参考】GビズID
https://gbiz-id.go.jp/top/index.html