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不妊治療と仕事の両立のための助成金

次世代育成支援対策推進法の指針が改正され、この4月より、事業主が一般事業主行動計画(※)に盛り込むことが望ましい事項として、「不妊治療を受ける労働者に配慮した措置の実施」が追加されました。

 

※次世代育成支援対策推進法に基づき、企業は、従業員の仕事と子育てに関する「一般事業主行動計画」を策定することとなっており、常時雇用する従業員が101人以上の企業は、この行動計画を策定し、その旨を都道府県労働局に届け出ることが義務とされています。(100人以下の企業は努力義務)

 

これを受ける形で不妊治療に取り組む従業員を支援する中小事業主を対象とした助成金(厚生労働省)が公表されましたのでご紹介します。

 


両立支援等助成金(不妊治療両立支援コース)

不妊治療のために利用可能な休暇制度・両立支援制度(①不妊治療のための休暇制度(特定目的・多目的とも可))、②所定外労働制限制度、③時差出勤制度、④短時間勤務制度、⑤フレックスタイム制、⑥テレワーク、のいずれかまたは複数)について、利用しやすい環境整備に取り組み、不妊治療を行う従業員に休暇制度・両立支援制度を利用させた中小企業事業主は、本助成を受けることができます。

 

支給要件

次のすべての条件を満たすことが求められます。

(1)不妊治療と仕事の両立のための社内ニーズ調査の実施

(2)整備した上記①~⑥の制度について、労働協約または就業規則への規定および周知

(3)不妊治療を行う従業員の相談に対応し、支援する「両立支援担当者」の選任

(4)「両立支援担当者」が不妊治療を行う従業員のために「不妊治療両立支援プラン」を策定

 

支給額

要件を満たした場合、A、Bそれぞれが支給されます。

 

A:環境整備、休暇の取得等

支給要件のすべてを満たし、最初の従業員が、不妊治療のための休暇制度・両立支援制度を合計5日(回)利用した場合…1中小企業事業主28.5万円<生産性要件を満たした場合36万円>

 

B:長期休暇の加算

Aを受給した事業主であって、従業員に不妊治療休暇制度を20日以上連続して取得させ、原職等に復帰させ3カ月以上継続勤務させた場合…1中小企業事業主28.5万円<生産性要件を満たした場合36万円>

※1事業主当たり1年度に5人まで

 

働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮・年休促進支援コース)

不妊治療のための休暇を新たに導入したい場合に活用できる助成金で、不妊治療等のために利用できる特別休暇制度(多目的・特定目的とも可)を導入した中小企業事業主が受給できます。

 

支給額

外部専門家によるコンサルティングや就業規則等の作成・変更などの休暇制度の導入に関する経費の3/4(一定の要件を満たした場合4/5。上限50万円)。

 

 

現状の規程をリフレッシュするときがやってきた?

そう思ったら、、、お声掛けください!

 

【参考】厚生労働省>働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮・年休促進支援コース)

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000120692.html

【参考】厚生労働省>労働時間等の設定の改善

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/jikan/index.html

【参考】厚生労働省>令和3年度雇用・労働分野の助成金のご案内(詳細版) https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000763045.pdf

【参考】厚生労働省>次世代育成支援対策全般

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/jisedai/index.html