最近では、パワハラという文字が頭をよぎり、「それは前に言っただろ!」と頭ごなしに怒るという場面は少なくなっているかもしれません。
職場のルールが徹底しないのは従業員が怠慢なのでしょうか?その原因は、ルールの伝え方にあるかもしれません。
そもそも注意したい点
まず、そもそも次のようなことをした上でルールを伝えているか、振り返ってみる必要があります。
- 矛盾するルールがないかチェックする(アクセルとブレーキを同時に踏んでいるような状態では、従業員が勝手に判断して行動してしまいます)
- ルールの目的を説明する(目的がわからなければ従おうという気にはなりません)
- ルール順守者を表彰する(みんなの前でほめることで、他の従業員がルールに気づき、ルールを守るといいことがある、と考えるようになります)
- 繰り返して伝える(人は忘れる動物です。ルールを決めた本人が忘れているということもままあります)
伝え方の工夫
そして、伝え方も、次のような点を意識する必要があります。
- 画像などを使って方法をわかりやすくする
- データを使って基準を明確にする
- わかりやすい言葉、読みやすい文章にする
- すべての従業員に確実に伝える
また、出社している従業員にもテレワーク中の社員にも確実に伝えようと、ビジネスチャットツール(Teamsなど)を使用する場合もあるでしょう。そこでの書き方でも一工夫必要です。
単に文章として書いておけばよいのではなく、後から検索しやすいように、件名を付ける、キーワードとなる言葉(検索しやすい言葉)を盛り込む、読みやすい文字数に抑え、基となる資料がある場所のアドレスを貼る等をすると、使いやすいでしょう。
なお、チャットツール上に書かれているだけでは不足です。
口頭での説明、繰り返し伝えること等と併せて行うことで効果が高まります。
職場のルールや規程は作っただけでは意味がありません。
従業員がきちんと認識し、それに従って行動しようと思えるような伝え方が重要です。