リウマチ性疾患の中でも、特に関節リウマチは患者数も多いことから、認識を深め、正しい知識を普及・啓発するため、このリウマチ月間には毎年、さまざまな取組みが実施されています。
関節リウマチの患者数は、厚生労働省の患者調査によると約33万人。
年齢別では30~50歳代での発症が多いとされています。
リウマチ性疾患は慢性かつ難治性の疾患であり、発症すると長期の治療が必要となりますが、症状が軽い場合には職場の配慮により仕事と治療を両立することも可能です。
働き続けるための配慮
関節リウマチは、関節が炎症を起こして、腫れやこわばり、激しい痛みが生じる病気です。
症状はさまざまですが、特徴的な症状別に、次のような就業措置を講じることが考えられます。
- 朝の関節のこわばり
早朝作業を行わせない/始業時間を遅くする
- 関節の痛み
重筋作業全般を制限する
- 疲労感
長時間労働を制限する/休憩時間を確保する
- 手指関節の変形
巧緻性が低下するため手指作業を制限する
- 立位保持の難化
立位作業や高所作業、振動作業などを制限する
そのほか、通勤に問題を抱える方は少なくありませんので、通勤しやすい時間帯への就業時間の変更や在宅勤務が、具体的な対応として挙げられます。
働き続けられる職場づくり
現在、関節リウマチの影響で仕事を辞める患者は約3割いるともいわれています。
職場での支援が行われることにより、仕事にとどまり能力を維持することができれば、患者(労働者)と会社、双方にメリットがあります。
リウマチを患っても働き続けられる職場づくりについて、この機会に考えてみませんか?
【参考】公益財団法人 日本リウマチ財団>リウマチ月間リウマチ講演会
https://www.rheuma-net.or.jp/rheuma/common_box/gekkankouenkai.html
【参考】公益財団法人 日本リウマチ財団>令和4年度リウマチ月間リウマチ講演会