
厚生労働省から、「職場における学び・学び直し促進ガイドライン」が公表されました。
このガイドラインでは、職場における人材開発(「人への投資」)の抜本的な強化を図るため、基本的な考え方や、労使が取り組むべき事項、公的な支援策等が体系的に示されています。
そのポイントを紹介します。
基本的な考え方
急速かつ広範な経済・社会環境の変化は、企業内における上司・先輩の経験や、能力・スキルの範囲を超えたものであり、企業・労働者双方の持続的成長を図るためには、企業主導型の教育訓練の強化を図るとともに、労働者の自律的・主体的かつ継続的な学び・学び直しを促進することが、一層重要となる。
労使が取り組むべき事項の例
経営者による経営戦略・ビジョンと人材開発の方向性の提示、共有
企業が、自社の存在意義に立ち返り、事業目的やビジョン、重視する価値観を明らかにし、それを踏まえ、今後進もうとする経営戦略・ビジョンとそれに対応した人材開発の方向性を提示することは、企業と労働者の学び・学び直しに関する基本認識の共有を図る観点から重要である。
推奨される取組例(抜粋)
- 経営者自ら、人材開発の方向性の提示、共有を行い、労働者に対して、学び・学び直しの重要性を伝える。
- 自社が学び・学び直しを重要視し、それを支援していることを、1回だけの発信にとどまらず、十分に浸透するよう粘り強く発信する。
- 経営者に加え、現場のリーダーからも発信する。
- 経営戦略・ビジョンを文書で策定し、社内報やイントラネット、社内メール、ポスターなどにより周知する。
厚生労働省は、このガイドラインの周知を図り、気運の醸成、環境整備の促進に取り組んでいくこととしています。
【参考】厚生労働省>「職場における学び・学び直し促進ガイドライン」を策定しました