厚生労働省から、令和5年度の年金額改定についてお知らせがありました。
令和5年度の年金額は、法律の規定に基づき、2%程度の引き上げとなります。
また、在職老齢年金の計算に用いる「支給停止調整額」についても、名目賃金の変動に応じて改定が行われるということです。
ここでは、在職老齢年金に着目してお伝えします。
在職老齢年金の計算に用いる「支給停止調整額」の改定(令和5年4月~)
厚生年金保険における在職老齢年金制度について、支給停止が開始される賃金と年金の合計額の基準となる額(支給停止調整額)が、「47万円」から「48万円」に改定されます。
令和5年3月まで
①賃金(賞与込み月収)+②年金の月額が、
- 「47万円」超えないとき➔年金の支給停止なし
- 「47万円」超えるとき➔年金を支給停止(超える額の2分の1を支給停止)
令和5年4月から
①賃金(賞与込み月収)+②年金の月額が、
- 「48万円」超えないとき➔年金の支給停止なし
- 「48万円」超えるとき➔年金を支給停止(超える額の2分の1を支給停止)
上記の支給停止の仕組みは、令和4年4月施行の改正で、
60歳台前半の在職老齢年金と60歳台後半・70歳以上の在職老齢年金に共通のものとなっています。
老齢厚生年金の受給権者である在職者について、年金が支給停止されないギリギリのラインで賃金を支払う場合は、賃金を1万円アップできるということになります。
【参考】厚生労働省>令和5年度の年金額改定について
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000191631_00017.html
【参考】日本年金機構>在職老齢年金の計算方法
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/roureinenkin/zaishoku/20150401-01.html
【参考】日本年金機構>令和4年4月から年金制度が改正されました
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2022/0401.html