政府は、令和5年12月下旬、「全世代型社会保障構築を目指す改革の道筋(改革工程)」を閣議決定し、これを公表しました。
これは、全世代型社会保障構築のための今後の取組を、
(1)働き方に中立的な社会保障制度等の構築、
(2)医療・介護制度等の改革、
(3)「地域共生社会」の実現
に分類し、
それぞれについて、
①2024年度に実施する取組
②2028年度までに実施について検討する取組
③2040年頃を見据えた
中長期的な課題に対して必要となる取組
を示すものです。
ここでは、(1)-①を紹介します。
(1)労働市場や雇用の在り方の見直し①2024年度に実施する取組
●「同一労働同一賃金ガイドライン」等の必要な見直しの検討
「同一労働同一賃金」については、その履行確保に向けた取組を一層強力に推進するとともに、「同一労働同一賃金ガイドライン」を含めたパートタイム・有期雇用労働法の施行後の状況に関する調査結果を踏まえ、必要な見直しを検討する。
●「多様な正社員」の拡充に向けた取組
勤務地等を限定した「多様な正社員」の導入拡大を図るため、企業が自らの雇用管理上の課題を分析・把握し、ステップを踏んで「多様な正社員」制度等を選択・導入できるよう、「課題分析ツール」の作成等を行う。
●非正規雇用労働者の待遇改善に係る取組状況に関する企業の取組の促進
●経験者採用(中途採用)に関する企業の取組の促進
●三位一体の労働市場改革の推進
●成長意欲のある中堅・中小企業のグループ化に向けた支援
2024年度は、非正規雇用の労働者の待遇の在り方が再び注目を集めそうです。
【参考】内閣官房>全世代型社会保障構築本部
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/zensedai_shakaihosho_kochiku/index.html